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織物テキスタイル in 金沢21世紀美術館
初めての場所で、芸術の旅ひとコマ。
10月に嬉しいご縁があり訪れた場所は金沢21世紀美術館。
開催している日本・デンマーク外交関係樹立150周年記念展覧会<日々の生活 – 気づきのしるし Everyday Life – Signs of Awareness>
展示会はもちろんのこと、今回のお話は、特別ワークショップ。
今回のワークショップは、デンマークのテキスタイルデザイナーのRosa Tolnov Clausen(ローサ・トルノウ・クラウスン)から布の由来や織りの手法などについてのミニレクチャーがあり、実際に手織り機で糸を織り、織物を作るという内容。
ミニレクチャーでは、織物に関してはもちろんのことですが、織物を織る素材や道具についての話は、手織り機は日本製を使い、糸はデンマークとメキシコ製など使う。いわゆる、海外のさまざまな伝統を織りの素材と色というコミュケーションで、いくつも重ねていく手法をそれぞれが創り出すという事です。
そして、織る糸の選別や織っていく模様などは、織る人により、様々な色や模様を描き出す。全てがオリジナル作品。
さらに、開かれた場所でのワークショップは、世界各国の見学の方々がいろいろと質問、見学をしてくるので、美術館でありながら、アトリエのように賑やか!
レクチャーから機織りの実践など、2時間の予定が大幅に延長。
そして、それぞれの作品はフォトグラファーの彼により、その実体験を写真に撮って、アーカイブされていきます。
レクチャーの流れから工程、記録と見学者の質問やコミュケーションなど、全てにおいて、わかりやすく開かれた場所のような美術館、
そしてフラットな自由さを感じた面白さもあり、普段の美術館では経験できないことが豊富でした。
一日中いてもじっくりと堪能でき、とても満足した時間。
金沢の街は全体的に見ると、アート作品やオブジェがしっくりと街の中で表現されているのが、とても楽しく、違う視点も膨らみ、殊の外楽しい時間を満喫。
新たな学びとして、面白い視点を与えてくれた金沢の旅は、芸術的な風景やコトづくりも含めて、とても良い刺激を与えてくれた時間でもありました。
旅の目的に、ワークショップがある場やその時期を見つけて、行くのはとてもお勧めです。
体験を含めた旅は、観光以上にもっと面白い時間を楽しめると思います。
暮らしの食 - 郷土料理 - in 金沢
Osechi Ryori are the traditional foods enjoyed on New Year’s day in Japan.
I looked forward to making it.
今年のおせち料理は押し寿司作りを。
この押し寿司は金沢の郷土料理をアレンジしたものです。
昨年の10月、金沢で立ち寄った白山比咩神社の茶屋で教えてもらった料理。
白山比咩神社は、白山本山の白山神社の総本宮。1300年の歴史があり、静かでおごそかな自然があり、美しい山々や透きとおった水の溢れる音、澄みきった森林の道、体の奥に心地よい風が感じとれる場所でもあります。
その場所で、今回は郷土料理である「笹の押し寿司」を体験できることができたのは、良い機会に巡り会えたように思います。
この押し寿司は、白山の水で育まれた米と水を素材に作られたもの。
作って、食べた時はほんとに美味しく、ほんのりと笹の香りがして、酢飯が程よくて、口の中でしっとりと味わえる優しい味です。
さらに押し寿司の型箱も頂いたので、今年のおせち料理は押し寿司のモザイクアート的にアレンジしてみました。
日本各地にある郷土料理は、そこの土地ならではの温かみのある味です。
その味を旅から帰って、自分の暮らしでひと工夫して、作ってみることは
お土産以上に楽しめるものです。
素材の旅 - TILEの魅力 -
The other day was a very fun and wonderful day!
素材の旅ストーリーのはじまり。
-地球上のあらゆる生き物は土によって育まれています。
植物はその栄養で育ち、やがて動物たちの食物になります。
人類最初の絵は、土の絵の具で描かれました。
-The earth's myriad creatures are fed by the soil. Plants grow, obtaining
nourishment from the soil, and become food for animals.
The first paintings by human beings were rendered using soil pigments.-
これは、企画展示「土」見本帖にある文章の一部です。
今回訪れたのは、愛知県常滑市にあるINAXライブミュージアム。
「観て、触れて、感じて、学び、創りだす」
ものづくりの心を伝えるミュージアム施設を丸1日をかけて、満喫
常滑は、窯業が主要な伝統産業で、常滑焼があり、日本六古窯のひとつ。
他は瀬戸、越前、信楽、丹波、備前の五つがあり、この中でも最も古いと言われている場所です。
INAXの発祥地でもあり、国産第1号のモザイクタイルが生まれた場所。
タイルのコレクションの数々は、海外のタイルや日本の大正から昭和初期時代の建物「建築陶器」も魅力あふれる展示で、
ほんとに様々なタイルの記録が残されているのを見るのは大変面白く、歴史を紐解くような観察であったように思います。
特に世界最古のタイルを見た時は、人が魅了された色であると深くうなづいたのを覚えています。
また、フランク・ロイド・ライトの帝国ホテルにあるテラコッタ・タイルの型も含めて、
興味深い展示と話は、さらに充実した貴重な時間でもありました。
そして、クレイ(陶器の釘)を再生させた一部の壁には、不思議な空間を感じるものであったように思います。
そんな始まりの旅は、素材の探求から始まり、
今後、このタイルの魅力を素材の土を含めて、研究を重ねていくのが
ますます楽しみです。
郷土菓子の探求 ー京都和菓子ー
2016年の春から福岡と名古屋の2拠点を行ったり、来たりしながら、
福岡では味わえない旅の素材を観察・経験する日々。
その最初が「京都」。
今までも何度も足を運んだ場所ですが、観光という形ではなく研究という目的を持って、
新たな旅が始まりました。
今回の場所は、北野天満宮近くのお店「老松」で、京菓子づくりを体験。
京菓子の伝統をふまえながら、形に、素材に、たえず新しい息吹をふきこんでいる老舗の京菓子店。
歴史や土地、お茶やお菓子の文化などの話が面白く、
手のひらで創り出す日本のお菓子作りはとても良い経験でした。
さらに、「老松」は京都の伝統文化保存のための様々な活動をおこなっていて、
京菓子教室の他に、文化教育活動なども改めて、京都の楽しさを満喫。
京都ならではの郷土菓子。
それは土地の風景と環境が創り出したものであることが雅な造形として、
素材を巧みに使い、見てよし、食べてよしの深みのある感覚を味わえたこと。
それは、今までおとづれた京都とは違う新たな京都を肌で感じた旅のように思います。
体験は、観光のみだけでは終わらない面白さを味わえる。
来て良かった!京都の菓子づくり。
ぜひ、体験の旅へ。
スケッチ図で表現する面白さ part1 「動線」
動線とは、建物の中で動く「私達の動き」の経路を言います。
その「動線」を今回は手書きスケッチ図で表した「平面図」からご紹介します。
ラフ子さんの住まいを見ながら、確認してみましょう。
まずは、ラフ子さんは独り住まいから、家族二人になる予定で住まいを変えました。
その住まいのプラン図はこちらです。インテリアリフォームの例から見てみましょう。
では、次にこのプラン図から大きくわけて、「重要なポイント」を二つご紹介します。
まず最初に
動線の流れを知る事です。
平面図のラフ子さんの部屋では、ラフ子さんが実際に矢印の線に沿って、動く経路がわかりますね。
こういう風に、私達は部屋の中で、矢印に沿って動いています。
まず玄関から入って、トイレや洗面室・浴室などの水廻りへ動く線。又はキッチンやダイニングへと動く線。
奥にいくとリビングや寝室へと動きは広がって行きます。1人の場合は1本線ですが、
家族などと一緒の場合は動線は二つになり、どこかでいくつか重なる場合もあります。
家具や日用品など、その用途にあわせた内容でもまた動きは、変化していきます。
※ポイントを確認して、動きがスムーズであるかを確認してみましょう。
次に、
配置場所を確認する。
家具の位置や日用品など、家族や自分自身の使っているものなどが必要とする場所にあるかを確認してみる。
平面図のラフ子さんの部屋では、楕円の場所が動きを作る為の「必要な空間」を表しています。
倚子から立ち上がるスペースやキッチンの扉が開くスペースなど、私達が動くだけではなく、
何かを取る時や身体の動きがある時にその動きの為に必要なスペースがあります。
※ポイントを確認して、その配置が満足しているかをもう一度確認してみましょう。
新しく家の住まいを考える時は、この動線は計画の時にも基本となります。
現在の住まいの場合も、インテリアリフォームなどにぜひ応用してみてください。
特に、家具を新しくセレクトする時はその家具のボリュームなどを考えて、配置場所や自分の動きと一緒に考えてみるのをお勧めします。
インテリアリフォームのスケッチ図で表す「自分の動き」はいかがでしたか。
実際に、スケッチ平面図では、空間計画の時に提案用として書いていきます。
でも、それ以外でも手書きだからこそ楽しめる要素はたくさんあります。
想像しながらこういう風に、書き込んでいく事やその場で何が足りないかを表しながら、
自由に書き込んでいく事もできるのです。
いろんな使い方で、自分らしいラフスケッチ図を作ってみてはいかがでしょうか。
きっと面白い発見ができると思います。
次はもっと簡単に楽しめる「コラージュ式」のレイアウトをご紹介します。
次回もお楽しみに。