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2018 / 04 / 22  12:22

バティックの工房 in Bali

バリ島の布工房で、実際にバディックを見学してきたことをご紹介します。

 

 

バディックとは

ろうけつ染めの布を言い、ロウを使って染められた色あざやな模様があります。

インドが発祥の地とされていますが、バリ島を含むインドネシアではチャンティンという器具の開発で、

より細かい表現が可能になったことで、ジャワ人の手先の器用さとインドネシアならではの美的感覚により、

このろうけつ染めのバティックが生まれたとの事。

緻密な作業と連続性のあるロウを浸す位置、線の描き方や色の表現力など熟練の技がそこにあります。

そして、同じものが二つとない手描きには、その技が隠れたバティックの魅力がたくさん詰まっています。

 

バティックは、東南アジアの産地独特の文様や色彩の布があります。

バリ島にはいくつも、そのバディックの洋服やスカーフなどを売っているお店があり、

その中で今回は、実際に工房で作業しているところを見学に行きました。

 

ここでは、染め以外に、織物や刺繍など職人さんが作っているところを見ることができます。

バティックには、手描きと型押しの工法があり、最初に見たのが手描き染めの工房。

 

男性の職人さんが絵付けを行っているところです。

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次に、手描きバティックの工程を、スカーフを題材に展示してある場所です。

染めの下絵から順に行うことにより、絵が浮かび出す工程を表したものです。

 

◇手描きバティックの工程

 

まず最初に、白生地の上に鉛筆で模様を描く

次に、鉛筆で書いた模様を表と裏からロウ引きする。

そして、細かい点や線で詳細な模様をチャンティンを使って、ロウで両面に描き入れていく。

 

さらに、完成する時に白く残したい部分にロウを厚く両面から塗る作業があります。

ここで最初の染色が始まります。

その染色した部分にまたロウで覆い、次の染色へと進みます。

その後、お湯に浸しロウを溶かし落とす作業に入る。

それぞれの模様に入れる色ごとに、同じ作業を重ねていくという流れです。

 

繊細な色合いと風土の自然色が入り混じる模様。

これが出来上がるまでに時間を忘れて、その作品が生まれる過程を見ることができたのは、とても貴重な時間でした。

 

 

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次にこれは、型押しバティックになります。型の段階でも、文様がとても美しく感じました。

 

◇型押しバティックの工程

 

チャップという型で、布の表と裏両面にロウで縁取りをします。

次に、下の写真にある細かい模様のチャップで布の両面にロウ置きします。

最後まで白く残したい部分にもう一度チャップでロウを置き、厚い層を作ります。

ここから染めに入り、基本色を染めます。次に染める部分をロウを取り除きます。

さらに次に出す色と混ざらないように、その箇所にロウを塗ります。

というように染めの流れがまた始まります。

そう何度も繰り返して、色鮮やかなバティックが出来上がるのです。

 

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そして、次の工房では機織り機で織っているところです。

赤い糸が徐々に織っていく様を見ながら、この機織り機が紡ぐ音がとても心地よく聞こえてきます。

 

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バリ島の美しい自然から生まれた作品は、その作る人達とその手仕事の工程を直で見ることにより、

より繊細で美しさを知ることができて、とても有意義でした。工房には必ずある花と水。

この睡蓮の花が水鉢からそっとのぞかせていた風景も、心地よい風とともに、心に深く残った工房見学でした。

 

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この工房でできたバティックの洋服を早速着て、海へと出かけました。

素材の生地がとても肌に馴染み、バリ島の暑さも感じさせない涼しげで快適な風合いに

とても満足しています。

 

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今回の工房見学を体感したことは、偶然の出会いとその流れで得た良い機会でした。

 

単なる観光で来たバリ島で、ものづくりの工房に行く機会を得るとは、行く前には想像してなかったこと。

しかし、その機会を得たことで、バリ島のみだけでなく、インドネシア全体の芸術を知るきっかけになりました。

 

インドネシアは、このバティックだけでなく、様々な芸術があります。

先天的な色彩感・手先の器用さ・アート感覚などもあふれている国です。

この土地ならではの自然と共存し、ものづくりをしているように思います。

 

今回の旅でのものづくり工房見学は、その大きな恵みを頂いたようです。

 

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実際に作っているところを見たからこそ、感じたことがあります。

それは、熟練の技によるバティックの価値を身にまとうことにより、その洋服の愛着をより深く感じたことです。

 

旅に出た際には、もし機会があれば工房見学をした後に、その伝統工芸や特産品を見ることをお勧めします。

 

自分自身にとって、観光だけではない、旅の知識力やお土産の風土感がより深く残ることになり、

それは、きっと新たな視点を見つけることになるかもしれません。

 

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