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北欧の装飾にひそむ作品の物語と暮らしの工芸
インテリアのひとつに、飾るという言葉があります。
その飾るの中にある英語で言う「デコレート」(decorate)には装飾の意味であるデコレーション(decoration)も含んでいます。
装飾にもたくさんのインテリア・アイテムがあり、布地であるカーテンや壁に貼るクロスなどもその中に含まれます。
その中でも、特に日用品にある装飾をいくつかご紹介したいなとおもいたち、
今回手にした本をきっかけに、以前出会った食器を思い出しながら、
その作品とそれを作ったデザイナーをご紹介したいと思います。
暮らしの中で使う食器は普段、どんな器を使っていますか。
白い器も素敵ですが、
装飾が美しく彩られた器もひとつ加えただけで、
食卓に花が咲いたような特別な時間を与えてくれます。
今回手にした本が『フィンランドのアラビア手帖』。
そして、ご紹介する作品がエステリ・トラムのコーヒーカップの装飾です。
アラビアは、フィンランドの陶磁器ブランドです。
フィンランドを代表するアラビア窯は1873年、スウェーデンのロールストランド社の子会社として創業。ここから数多くの心に残る作品が生み出されていきます。このアラビアの作品に出会ったのが、2014年。
長崎にあるアンティーク・ショップの中でみつけました。実はその時までは、アラビア陶磁器はもちろんのこと、フィンランドのものである事もわからずに、この一点だけを長い時間見ていたことをとても覚えています。
その当時は、北欧という言葉が日本のインテリアの中でも浸透しつつ、北欧の暮らしなどが人気の時期でした。
そんなことは知らずに、たまたま寄ったお店の中にあるコーヒーカップを見た時に、そのカップにある装飾にとても魅了され、惹かれたのを今でもすごく覚えています。
この作品はエステリ・トムラが描いたものであるのは、数年経った後に知りました。
繊細な線で描かれた花など、ボタニカルシリーズは、どの作品も素敵な作品ばかりです。
1950年代はアラビアで手描きによる装飾をたくさんデザインし、1950年代後半にはデザインのアウトライン部分をプリントし、手描きで色を足す手法を取るようになったとあります。
アラビア陶磁器から、個性光る作品が多く生まれ、装飾デザインに徹してきたとあるエステリも数々の作品を残しています。
アラビアで150を超える作品を手がけたエステリは、それ以上にたくさんのデザインを考えていたとあり、膨大な量のスケッチには、あきらめずに常に新しいアイデアを求めて、努力を惜しまなかった姿勢が作品の中に物語っているということです。
エステリの作品づくりを知ると、さらにその作品の中にも、その力強さと可愛さ、親しみやすさなどが刻まれているように感じてしまうのは、わたしだけではないように思います。
彼女の作品が多くの人々に親しまれ、フィンランド内だけでなく、海外にも親しまれているのは、その物作りを静かに作品の中の装飾から語っているからではないかと思います。
フィンランドの陶磁器ブランドである「アラビア」の作り手の物語や作品はまだまだ沢山あります。
ぜひ、この機会に『フィンランドのアラビア手帖』を手にして、アラビアの作り手を知ってみることをおすすめします。
作品と共に作り手の作風や物語を知ることは、暮らしの中で使う私達に新たな楽しさを与えつつ、
工芸という日用品の愛着がふつふつと湧いてくるように思います。
さらに北欧だけでなく、日本の工芸もその土地ならではの作り手がものづくりを語っています。
いつかまた旅に出る時までに、その土地の工芸を探ってみるのもお勧めします。
さらなる旅への楽しみがきっと増えていくはず。
ランチョンマットで整理収納
Enjoy interior 夏色の編みカゴで楽しむ
旅で発見するインテリア Cafe編 in Melbourne
- 『ビクトリア州立図書館』にあるカフェ。
- 『Post office』 に隣接するカフェ。
- 植物の選び方 下に伸びていく植物を多く使っている事。
- 鉢のレイアウト 窓側は編みタイプの紐の鉢、コーヒーのカウンターはガラスの鉢を使い分けている点
- 照明の大きさ 植物のレイアウトに合わせて、小さい型の照明やガラスの照明を使っっている点
- 全体の空間カラー ナチュラルな色合いに、木目を使った家具やオーガニックな塗装を使い、シックなグレー色でまとめている点
- 『Queen Victoria Market 』 に隣接するカフェ。
- 『Brighton』にあるカフェ。
- 『Jazz cafe』
ここは滞在していたホテルの近くにあり、毎朝起きては、すぐ前にある公園を散歩する。その日常で、カフェラテを買っていたのがこのカフェ。毎日の日課でスタッフの方や常連客とも仲良くなって、一番お世話になったカフェです。
道路を挟んだ先に公園があるので、カウンターから見る景色も気持ち良く、カフェラテができるまで、ここに座って待つのがとても好きな時間でした。
ここで小さな発見をするのは「照明とカウンター」です。
カウンターで向き合うテーブルには、中心はボックス式になっていて、そこにナプキンや植物をさりげなく置いてあるのがわかると思います。カウンターとカウンターの隙間を収納ボックスにしているのは、家具のデザインやインテリアのアレンジにも応用できます。壁はジャズカフェという名前でわかるように、レコードのジャケットが飾られています。配置よく、ジャケットの色合いをあわせて均等に飾られているのは、片面の壁のみです。カフェの厨房になる場所の家具のデザインは、スリット型によるもの。家具の足部分を黒にすることで、スリットの木がとても鮮やかに、映えています。もちろん照明も黒色にしています。窓側のカウンターには透明のガラス球がインテリアの照明としてほのかに光って、座っている人に眩しさを感じず、静かな明かりになっています。
それぞれのカフェを訪れて
そこで発見したものは、そんなに広くない空間。その空間を色や形をバランス良く配置し、さらにデザイン性も調和している工夫は、自分の家にも参考にできる。そんなインテリアの数々のカフェを訪れました。旅の中で発見した工夫やアイデアは、次なる部屋づくりや模様替えの時に何かしらのヒントを与えてくれる。
観光も、もちろん楽しいですが、「小さな発見を探す旅」の中でインテリアの参考になる記録をするのは、普段の旅とはまた違う視点ができて、ひそかにお勧めです。次回はShop編をご紹介したいと思います。お楽しみに。
New open shop
2019年の今日は新たな試みを始めました。
以前から少しづつ作っていた植物標本をインテリアにも応用して、飾る「ボタニカルアート」を作ってみたのが昨年の事。
それをアトリエに飾っていると来訪者から「これはどこで売ってあるの?」との声をもらったのがきっかけで、販売を試みたのです。
そして、いくつかの作品をつくりだし、今日を迎えました。
全てオリジナル作品で、同じものはありません。
もし、気になる作品がありましたら、こちらのHPもぜひご覧ください。
shop名 lafsketch shop HP https://lafsketch.thebase.i
ボタニカルアートは、文庫本ぐらいの大きさの箱に入っていますので、
どこの壁にも応用できます。
飾り方はアートや写真を飾るように好きな場所に飾ってください。
例えばこんな感じに、他のインテリア小物とあわせながら、少し高い位置に置くことで
全体のバランスが取りやすくなり、印象的な部屋作りができると思います。
自由な発想で飾ってみて、自分の目線や家具の位置などを確認しながら、飾るのをお勧めします。
以前の記事で「Image wall _ 飾るアートで自分らしさの演出を作る」を参考にして頂くと、
さらにわかりやすく飾ることもできると思いますので、ぜひ試してみていかがでしょうか。
これをきっかけに新しいSHOPの作品と一緒にインテリアのヒントなども盛り込みながら
公開していこうと思っていますので、次回もぜひお楽しみに。